差別発言の静岡県・川勝知事が辞職を早めた理由は?リニアは進展するのか

職業差別と受け止められかねない発言をしたことで批判を浴び、辞職を表明していた静岡県の川勝平太知事(75)は、当初6月としていた予定を早め、4月10日に辞職願を提出しました。

川勝知事といえば、リニアモーターカーの静岡工区にひとり反対し、リニア開業を遅らせている印象が強いかもしれません。静岡県にとってデメリットこそあれどメリットのないと言われているリニアモーターカーですが、今後知事が替わることによって進展するのでしょうか?

静岡県・川勝知事が差別発言で辞職

出典:ぱくたそ

静岡県の川勝(かわかつ)知事は、4月1日、新人職員への訓示の中で、職業差別とも捉えられかねない発言をし波紋が広がったことなどから、10日午前に県議会議長に退職届を提出し、午後に定例の記者会見に臨みました。

2009年の初当選から約15年、学者出身の知事として新しい発想と独自の政策で静岡県政に変化をもたらし、静岡の「顔」として人気を集めてきた川勝知事。

県民の高い支持で4回の選挙を勝ち抜きましたが、政党には所属せず、特定の支持母体や後援組織も持たないという希有な存在でした。そんな川勝知事は、発言が炎上したのはこれが初めてというわけではありませんでした。

2021年11月には、静岡県東部のハブ都市である御殿場市について、「(御殿場市には)コシヒカリしかない。ただ、飯だけ食ってそれで農業だと思っている」などと揶揄する発言をし、批判を集めました。

その際には臨時の記者会見を開き、「市民を揶揄する意図はない」などと釈明したものの、問題となった発言について謝罪や発言の撤回はありませんでした。これに対しては御殿場市長が「市民の心の傷は消えない」と述べるなど、批判の声が相次ぎました。

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