現在休養中の陸上・桐生祥秀が難病を告白!引退はせず来年競技復帰か

原因がわからないことも多い病気のようだが、桐生の場合はストレスが原因だったようだ。原因で東洋大2年だった2015年に潰瘍性大腸炎を発症。症状としては出血がひどく、10錠以上の薬を毎日服用してきたという。

引退も意識 9秒台のプレッシャー

日本人初の9秒台を目指していた大学2年時から難病と闘っていたと桐生。「腸が炎症を起こし、一生治らない。一生薬を飲み続けないといけない病気」と説明した。最初に病院で告知されたときは「ひどくなったら引退なんだろうな」と思ったといい、「俺の陸上人生、一回終わるのかなと思った、引退を覚悟した」と振り返った。

大学4年時、2017年に日本人初の9秒台(9秒98)をマークするまでの間、「誰が勝つのかではなく、誰が9秒台を出すかにフォーカスされていて、それが思ったよりきつかった」と吐露。

最初は仕方ないと思っていたというが「9秒台を出すまで、ちゃんと『よかったね』とゴールしたことはなかったと思います。ずっとため息を聞いていると、ちょっと疲れてきた。でも気持ちをごまかしながらやっていました」と当時の心境を振り返った。

一方で、いいこともあった。大学3年時、2016年リオデジャネイロ五輪の男子400メートルリレーで銀メダルを獲得できたことについては「久々に称賛してもらえた。自分の人生を変えてくれた出来事」とも語り、悪いことばかりではなかったということも想いも滲ませた。

来季レース復帰か 山縣の記録超え目標

闘病の中で、「試合に出ても『このぐらいの結果ならいいか』『代表に入れればノルマ達成かな』という考え方になっていた。それって上を目指す人の考え方じゃない」とモチベーションが低下していったという。さまざまな試練、重圧が次第に桐生を追い詰めていった。

1 2 3