梅毒の患者数が5倍に急増!「梅毒トレポネーマ」細菌感染の症状・兆候・予防・治療法とは!?

性感染症「梅毒」患者数が1999年以降、最も速いペースで「梅毒」の感染が日本中で広がっていることが発表された。

今回話題となっている「梅毒」は「梅毒トレポネーマ」という細菌に性的接触などによって感染し、「しこり」や「ただれ」などの症状が出るほか、妊婦の場合、流産や死産のおそれがある。

国立感染症研究所によると、先月の3月26日までに患者数が1013人となり、1999年以降で最多だった去年2016年の同時期の1.3倍と、過去最も速いペースの患者が確認されている。

都道府県別では東京が323人、大阪が147人、神奈川が61人。「梅毒」は2012年以降に患者数が5倍と急増していて、コンドームを適切に使用し症状が出たら早期に治療してほしいと厚生省は発表している。

患者数が5倍に急増!「梅毒」症状・兆候とは!?

出典:Wikipedia 画像

梅毒(ばいどく)とは、梅毒トレポネーマによって発生する感染症。第一感染経路は性行為で、続いて妊娠中、出生時の母子感染による先天性梅毒もある。

症状・兆候は4段階で観察され先天性での発症。第1期と第2期が感染しやすく、感染後約1週間から13週間で発症すると言われている。

先進国では抗生物質の発達で、第3期・第4期に進行することはほとんどなく、死亡する例は稀。第1期といわれる梅毒感染最初の数週間は抗体発生前で、検査において陽性を示さない。

第1期とは、感染後3週間~3か月の状態。陰部、口唇部、口腔内に無痛性の塊が生じる。この塊はすぐ消えるが、稀に潰瘍となる。

第2期は、感染後3か月~3年の状態。全身のリンパ節が腫れる他に、発熱、倦怠感、関節痛などの症状がでる場合がある。全身性発疹が現れ、赤い発疹が手足の裏から全身に広がり、顔面にも現れる。

第3期は、感染後3~10年の状態。皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍が発生。

第4期は、感染後10年以降の状態。多くの臓器に腫瘍が発生したり、脳、脊髄、神経を侵され麻痺性痴呆、脊髄瘻を起こし死亡する。現在は稀であるといわれている。

「梅毒」の予防・治療法とは!?

予防法として、性行為感染症である梅毒は性行為の自粛、またコンドームの着用により病原菌の人体間の移動を阻止することで防ぐことが可能といわれている。

しかし、性行為の自粛またコンドームの着用1でも00%回避ではなく、接吻による口から口への感染、オーラルセックスでの感染等は防ぐことができないといわれている。

もし、「梅毒」にかかってしまった時の治療法は、男性の場合は泌尿器科・性病科、皮膚科。女性の場合は産婦人科、皮膚科、性病科を受診することがいいといわれている。

治療法としては、基本的に「梅毒」の原因である「梅毒トレポネーマ」という細菌に対して殺菌的に作用するペニシリン系の抗菌薬で治療を行う。

投与期間は第1期で2〜4週間、第2期では4〜8週間、第3期以降は8〜12週間といわれている。