木南晴夏が主演ドラマ「セクシー田中さん」脚本トラブル問題!全貌とは?

最後は原作者自ら脚本を執筆

ドラマ化にあたっての原作者の意図に反した改変はというと、主に以下のような点だったと芦原氏は指摘する。

  • 漫画であえてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう
  • 個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた別人のようなキャラクターに変更される
  • 「性被害未遂」「アフターピル」「男性の生きづらさ」「小西と進吾の長い対話」など、漫画「セクシー田中さん」の核として描いたシーンが大幅にカットや削除され、まともに描かれない。理由を聞いても、納得できる返事がない

「特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりました」とも指摘。

オリジナル展開となるドラマ終盤(8~10話)の脚本も、芦原氏が用意したあらすじやセリフを大幅に改変されていたという。小学館を通じて、「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、別途相談していただきたい」と、小学館を通じ日本テレビへ繰り返し申し入れたという。

しかし抗議しても改善されず、状況は変わらないまま時間が足りなくなり、芦原氏は脚本家の交代を要求。9話以降について当初の条件通り「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」への交代を要望したという。

その結果、9話・10話の脚本は、「プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、という解決策となりました」と伝えた。

ただしドラマの最終回は、視聴者の間で賛否両論だったようだ。X(旧Twitter)上では「とても良かった」「個人的には賛成派」といった意見がある一方、「違和感があった」「話が飛んだ印象」という感想も散見される。

芦原氏は最終話について「私の力不足が露呈する形となり反省しきり」と視聴者やファンに謝罪。漫画のしめ切りも重なり、限られた時間で脚本を執筆することになったと説明した。

ネットでは原作者に同情の声

そもそも原作者である芦原さんがこのような投稿をし、経緯を説明しなければならなくなった理由として、先に投稿された脚本家のSNS文章がある。

脚本家の相沢友子氏は、同ドラマ最終回の放送前(2023年12月)に自身のInstagramアカウントで、「最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました」と報告していた。

また最終回の放送後には「最終回についてコメントやDMをたくさんいただきました」と明かし、自分が執筆した脚本ではないと改めて説明していた。

さらには「今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした。この苦い経験を次へ生かし、これからもがんばっていかねばと自分に言い聞かせています」とゴタゴタがあったことも示唆していた。

マンガの原作者である芦原氏のブログ記事・SNS投稿は、こうした視聴者や関係者の反応を受け、また脚本家の発言も踏まえた上で、自分の立場から背景を説明する意図があったとみられる。

原作者である芦原氏の訴えを受け、ネットでは「かわいそう」といった声のほか、同脚本家の過去作を持ち出し、「あの作品も原作が無視されてたからな。そういう脚本家」「苦い経験をしたのは原作者のほう」「なぜ原作者の条件が無視されてしまうんだろう。契約違反では」といった声も見受けられた。

芦原氏はこういった反応を受けてか、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と、特定の誰かを攻撃する意図はなかったことを説明し、当該ブログやSNS投稿などを削除している。

この騒動は想像以上に大きく波紋を広げているようで、実写ドラマや映画も大ヒットした「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子氏も、「原作者が予め条件を出すのは自分の作品と心を守るためなので、それが守られないなら、自分とその後に続く作家を守るためにも声を上げるしかないよね…」とポストした。

そのうえで、改変自体が悪というわけではなく、「予め出した条件が守られているかどうかが問題」と指摘。プロデューサー陣やドラマ制作現場のあり方に疑問が投げかけられる一連の出来事であった。

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