映画「燃えよ剣」大ヒットの裏で主演の岡田准一に不満噴出なぜ?性格が暗い?

先日解散したジャニーズグループ・V6の元メンバーで俳優の岡田准一が主演を務める映画『燃えよ剣』の公開から1カ月以上が経過した。

司馬遼太郎による同題小説を実写化した本作は、岡田以外にも豪華キャストが多数起用された超大作時代劇だが、「一部関係者からは、岡田に対して不満が噴出しているようだ」と、「サイゾーウーマン」が報じている。

また、普段はクールなイメージの強い岡田准一だが、実際にはクールなだけでなく暗いことが原因で、バラエティ番組に支障をきたしているような書かれ方も。これは事実なのだろうか?

興収10億突破の超大作!

日本の歴史上の人物の中でもきわめて人気の高い、新選組副長・土方歳三の生涯を描いた『燃えよ剣』は、1966年にも映画化されており、これまでに幾度にもわたって連続ドラマや舞台も制作されてきた作品だ。

『燃えよ剣』の原作は司馬遼太郎による歴史小説で、同人による名作『坂の上の雲』や『竜馬がゆく』、『項羽と劉邦』をも抑え、司馬遼太郎の作品の中でも一番の人気を誇る、まさに代表作。

最新映画では岡田准一が物語の主人公である土方歳三を演じ、ほかにも新撰組局長である近藤勇(いさみ)役を鈴木亮平、沖田総司役をHey!Say!JUMPの山田涼介、芹沢鴨役を伊藤英明、松平容保役を尾上右近、徳川慶喜役を山田裕貴が演じるほか、ヒロイン役には柴咲コウと、主役級の役者が勢揃いする、超豪華キャストとなっている話題作だ。

10月15日に全国363スクリーンで封切られた同作は、公開初週の土日2日間で観客動員15万4,000人、興行収入2億1,400万円を記録し、映画動員ランキングでは初登場1位を獲得した(興行通信社調べ/以下同)。

また公開2週目では2位と順位を下げたものの、累計動員45万人、興収6億円を突破し、公開からちょうど1カ月(5週目)となる11月15日の発表の時点では、動員77万人、興収10億円を超えたと伝えられた。

岡田准一の態度に不満噴出?バラエティ嫌いか

数字を見れば好調のように見えるのだが、関係者らの本音は少し違うようだ。今回の件を報じる「サイゾーウーマン」は、芸能関係者の証言として以下のように紹介する。

「そもそも時代劇というだけでも制作費がかかりますし、『燃えよ剣』は出演陣のギャラだけでも、国内映画ではトップクラス。興行収入は20億円どころか30億円、40億円と目指していきたいのが制作サイドの本音でしょう。しかし、肝心の岡田が宣伝活動に消極的らしく、一部関係者はヤキモキしているようです」

指摘されているのは、岡田の番宣に対する態度のようだ。映画の公開前後には、キャスト陣がPRを兼ねてバラエティ番組にゲスト出演していたが、主演の岡田は不在で、ほかの出演者だけで宣伝を行っていた番組も多かったという。

映画公開直後の10月21日、岡田はNHKの音楽番組『SONGS』に出演していたものの、そこからそう遠くない11月1日にV6の解散を控えていたタイミングなだけに、映画のPRを目的としたものではなかった。ミュージック・ステーションのスペシャルなどにもV6として出演したが、状況は同じで、映画の宣伝といったものではなかった。

芸能関係者によれば、岡田はもともと口数が少ないうえにバラエティ出演に積極的なタイプではなく、業界内では『だから(アイドルから)俳優に転向した?』とまで言われているほどだという。

いわく、俳優として主演作の宣伝をすることは大事な仕事の一つではあるが、岡田本人は「そこまでやらなくていいんじゃない?」というスタンスだそう。そんな岡田の姿勢に、『燃えよ剣』の制作関係者や一部出演者は、煮え切らず、納得していない様子だという。

V6解散で多忙だったのでは?ファンの反論

逆に、この報じられ方に、納得のいかないファンも多い様子。そもそも映画公開のタイミングが、V6の解散のまさに直前だったということもあり、どうしても番組出演の際にはその話題になるもの。解散直前でバタバタしており、宣伝のほうに回れなかったという事情もあるだろう。

実際に、今年公開された映画『ザ・ファブル』が公開されたときなどには、V6の解散という話もまだ明らかになっていなかった頃であり、共演の木村文乃や平手友梨奈などと共に、朝の情報番組やバラエティ番組などに顔を出して宣伝をしていた。

そして、共演者らと番組に出演していた際にも、バラエティが嫌いで発言しない、といった様子は一切無く、共演者をイジるなど、お茶目な様子も見せていた。平手友梨奈がまだ欅坂46に在籍していてアイドルだった時代の、曲中での台詞を真似するなど、バラエティが苦手であれば出てこないような発言も見受けられた。

やはり、ファンの指摘するように、V6解散のタイミングと丸かぶりしてしまったことにより、どうしても映画の宣伝のほうに時間を割くことができなかったと考えるのが自然ではないだろうか。

岡田准一の性格はクールで暗い?トニセンとのエピソード

その一方で、「バラエティに前のめりではない」といった指摘も、完全に間違っているわけではないのは事実と思われる。仕事に差し支えのない程度にはこなすことができるが、そもそも人見知りであまり口数が多いタイプではないことは本人もこれまでにメディアなどで語っている。

そのような自身の証言もあるとおり、クールなイメージが強い岡田だが、長年をともにしてきたV6のメンバーにとってみれば、岡田はグループ随一の「愛されキャラ」という側面ももっていたという。

若い頃からジャニーズで芸能活動をしていたためか、日本語をちょこちょこ間違えるなど、「天然」「おとぼけ」キャラとしてグループのメンバーからは認識されていると過去に三宅健がラジオで明かしていたことに始まり、年上メンバーである「トニセン」のメイク道具を常日頃から勝手に使い、それにくわえて「坂本くん、スプレーもうないよ」など指摘もするという、「弟」チックな一面があるというエピソードも知られている。

「トニセン」メンバーたちはスプレーにしろメイクにしろ岡田に勝手に使われていたわけだが、それを嫌がるでもなく、わざわざ岡田の好きな香りのものを買いそろえたりと、まんざらでもなかったという。

これらのエピソードからも、岡田が単なるクールで暗い性格なだけでなく、人から愛される性格であることは間違いないと言えるだろう。

岡田の宣伝への努力次第では「燃えよ剣」の興収が伸びる余地があるのは事実かもしれないが、それは本人の性格や態度の問題ではなく、V6の解散というタイミングと重なってしまったために宣伝に時間が割けなかったことが要因のひとつだと言える、ということで締めくくりたい。