鬼束ちひろが救急車を蹴って逮捕 パチンコ店で飛ばされた野次が原因

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シンガーソングライターの鬼束ちひろが救急車を蹴ったとして、器物損壊罪で逮捕されたニュースが世間を震撼させた。当初はあまり詳細が報じられていなかったが、徐々に全容が明らかとなってきているようだ。

鬼束ちひろは事件当時、一緒にいた友人が体調不良を起こしたために救急車を呼び、駆けつけた救急車を蹴った、ということだけが報じられていたが、どうやら通行人に飛ばされた悪質な野次で激昂してしまったようだ。

「月光」で注目 過去にも奇行

歌手の鬼束ちひろ容疑者が11月28日、東京・渋谷区で救急車を蹴ったとして、器物損壊の疑いで警視庁に現行犯逮捕された。30日には釈放され、任意捜査へと切り替わったと報じられている。

2000年にファーストシングル『シャイン』で歌手デビューした鬼束ちひろは、その年にリリースした2枚目のシングルであり、人気ドラマシリーズ『TRICK』の主題歌に起用された『月光』で一躍脚光を浴びた。注目を浴びたのはその抜群の歌唱力と、「正統派美人」と評される整ったルックスだ。

力強い歌声と独特の世界観を持つ表現力で、『流星群』『眩暈』『私とワルツを』など数々のヒット曲を世に送り出し、多くのファンを魅了したが、一方で、プライベートでの話題も事欠かなかったのも事実だ。

2003年に声帯結節になった頃から休業状態となり、事務所を何度か移籍した後に活動を再開させたが、2010年には当時同棲中だった男性から暴行を受け、顔面骨折などで全治1か月の重症を負い、世間を驚かせたこともあった。

また2012年にも、「いえー!!!ツィートスタートー!!」と、普段のクールな鬼束ちひろからは想像がつかないようなハイテンションでTwitterを開設したかと思えば「あ~和田アキコ殺してえ」と衝撃の投稿をするなど、いわゆる「奇行」で世間を騒がせた。

翌日には鬼束の公式サイトに、“大人げないいたずらな書き込み”によって関係各位に迷惑をかけたとの謝罪文が掲載されるとともに、前日に開設されたばかりのTwitterアカウントは非公開に。また、直筆の謝罪文が掲載されるなどした。

また、過去に発売された自伝的エッセイでは、過去にマネージャーの車のフロントガラスを素足で蹴破ったことが綴られており、喜怒哀楽が激しいタイプであることは間違いないようだ。

パチンコ店で飛ばされた野次とは?

そんな、「カッとしやすい」一面をもつ鬼束ちひろが今回「救急車を蹴る」という行動に至ったのには、友人と行ったパチンコ店で通行人から飛ばされた野次が関係しているという。事の顛末をご説明しよう。

もともとパチンコが好きだという鬼束は事件があった日、渋谷区のパチンコ店で20代の友人とパチンコを楽しんでいた様子。しかしその友人が突然、パチンコ台の演出である激しい光の点滅などによりけいれんを起こして、倒れてしまったのだという。

心配した周囲の人や鬼束、あるいはパチンコ店が救急車を呼んだそうで、ここまでは適切な行動だったのだが、騒ぎを見た通行人の一般男性が、「ギャンブル中毒者なんて助けるな」と野次を叫び始めたのだという。

続けて「救急車を呼ぶのに一体いくら税金がかかる」「そのまま野垂れ死にさせろ」などと鬼束の友人を侮辱する言葉を投げかけ続けたといい、それに耐えられなかった鬼束が救急隊員に対し、「(友人に無礼な言葉を浴びせる)あいつを逮捕しろ」と要求したのだとか。

しかし、それを受けて救急隊員が「私たちにそういった権限はなくて・・・」と説明すると、怒りが頂点に達したのか、泣き叫びながら救急車を蹴りつけたとのことだ。

器物損壊で逮捕されるぐらいであるから、一度や二度ではなく、何度も蹴り続けたかもしれない。一部の情報によれば、救急隊員が車の写真を証拠として撮影していたというので、実際に穴が開いたり形状が変わってしまったりしたのだろうか。一部週刊誌は、「ドアがへこむなどした」と報じているようだ。

鬼束が救急車を蹴ったことで、また救急隊員が警察を呼び、鬼束の現行犯逮捕に至ったことで、鬼束の友人は後から来た別の救急車で病院へと向かうことになったという。そのため病院に到着と適切な処置を受けるまでに時間がかかってしまったのでは、と友人の容態が心配であるところだ。

SNSでは同情の声も

今回逮捕されてしまった鬼束だが、情報番組などでは「40代にもなって感情が制御できないなんて」といったように手厳しく報じられている一方で、SNSなど世間の声は同情的である。

「野次を飛ばした男を蹴るのを我慢して救急車を蹴っただけマシ」「自分がこの友人だったら目が覚めた瞬間鬼束を抱きしめたい」「パチンコ打つ人には人権がないのか」といったように、体調不良を起こした友人をけなされ泣き出したという鬼束の人柄を否定しない投稿が多かった。

警視庁のその後の調べに対しては、「自分が一番悪いというのはわかっているが、嫌みを言った男は許せない」と供述しているといい、野次を飛ばした男性が原因だったことは確実のようだ。

目撃者によれば「鬼束は酔っているようにも見えた」とのことだったが、警察の調べによれば、アルコールを飲んではいなかったという。

デビュー20周年となった2020年2月にはベストアルバムを発売した鬼束ちひろ。2021年も映画の主題歌を手がけるなど、精力的に活動しているなかでの現行犯逮捕となってしまった。今回の件は、今後の歌手活動に影響を与えることになってしまうのだろうか。

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この記事を書いた人

某鉄道会社で広報を担当のち、脱サラして世界を放浪しているayaです。オランダ移住が目下の目標です。よろしくお願いします。