歌手の宇多田ヒカルが、自身の性自認を「ノンバイナリー」であるとカミングアウトした。いわゆる「レズビアン」や「トランスジェンダー」とも違う「ノンバイナリー」とは、一体どんな性質を言うのだろうか?
宇多田ヒカルのような超有名人が自身の性自認をカミングアウトすることは、多くの人を勇気づけたようだ。今現在、東京都でも同性カップルによるパートナーシップ制度を認める動きが小池百合子都知事を中心に高まっており、注目されている。
インスタライブでカミングアウト
6月26日夜、インスタライブを実施した宇多田ヒカル。この日は、新世紀エヴァンゲリオンの庵野秀明監督をゲストにした対談ライブを行った。
2007年公開の映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」に宇多田が主題歌「Beautiful World」を描き下ろして以降、宇多田と「エヴァンゲリオン」の関わりは約14年に及ぶが、2人そろって公の場に登場するのは今回が初となったこともあり、注目を集めていた。
対談の前、映像の背景に映るクマのぬいぐるみを指し、「別のスペシャルゲストであり、わたしの親友を紹介します。名前はクマちゃん、彼は男の子でゲイなんです」と英語で話しはじめた宇多田(注:宇多田ヒカルにとってクマは曲にも登場したり、InstagramのIDにも使われていたりと、象徴的な存在)。そして、
「I’m Non-Binary. So… happy pride month! (私はノンバイナリー。ハッピープライドマンス!)」
と、何事でもないかのようにサラッとカミングアウトしたのだ。「ハッピープライドマンス(Happy Pride Month)」とは何かというと、6月というのはアメリカを始めとした各国でLGBTQに関連する様々なイベントが一ヶ月にわたって開催される伝統になっているのだ。