この伝統は1970年頃から続いており、LGBTQの祝祭であり、抗議であり、政治活動だ。LGBTQに非友好的な各法制度や、トランスジェンダーの入隊制限など、彼らにとって障害となっているものはまだまだ山ほどある。そういった制度の撤廃や、性のもとのさらなる平等性を求めて世界各国でイベントが開かれる、それがプライド月間である6月なのだ。
カミングアウトにファンは「やっぱり」
これに先駆けて、インスタグラムの投稿でも自身の性自認が特殊であることを示唆していた宇多田ヒカル。上記を簡単に訳すと、以下のようになる。
「ミセスかミス、どちらで呼んだらいいですか?」と尋ねられることや、「ミス・ミセス・ミズ」のいずれかを日常的に選ばなければならないことにうんざりしてる。自分の婚姻状態や性別を強調する呼び方は心地よくないし、どの接頭辞も自分にはしっくりこない。選ばされる度に、自分を偽ることを強いられてるように感じる。性自認や社会的立場に関係なく、誰でも使える別の選択肢があったらいいのに」
「ここまで書いて、Mx.(ミックス)っていう接頭辞があることを発見!これはすごくいい。もっと広く使われるようになったらいい。私もいいアイデアが思いついたんだけど、ちょっと遅かった」(写真はMys. Utada:ミステリー・ウタダというのはどう?という彼女のアイデア)
多くのファンは驚きや熱狂に包まれたりと反応は人それぞれだが、彼女のこれまでの歌詞のスタンスや、こういったインスタグラムでの発言もあったために、ファンによっては「やっぱりそうだったか」「そうだと思ってた。カミングアウトしてくれてありがとう」という反応も少なくなかった。
結婚してるし子供も・・・どんなジェンダー?
ここまで読んで、宇多田ヒカルって結婚してたよね?子供いたよね?と不思議に思う方もいるかもしれない。一度目の結婚は映画監督の紀里谷和明で、「traveling」「SAKURAドロップス」をはじめ彼女の数々のヒット曲のミュージックビデオを手がけるなどしたが、5年ほどで離婚した。
二度目の結婚は、8歳年下のイタリア人男性。彼との間には1人の息子を設けたが、現在は離婚していて独身だとされている。このように、彼女には二度の既婚歴があることから、今回のカミングアウトに「???」となる方は少なくないだろう。