一時期テレビでは見ない日がないどブレイクしていた山口智充(ぐっさん)。才能あふれるモノマネ芸人として、また様々なジャンルで活躍していたのも記憶に新しいだろう。
ただ最近は、当時の活躍ぶりを思えば異様なほど、テレビで見かけなくなってしまった。インスタグラムやTwitterなどのSNSもやっていないために近況が把握しにくい彼の現在を探ってみよう。
また、山口智充がテレビに出なくなった理由に、ダウンタウンが関わっているという噂も。そちらもあわせてご紹介していく。
コンビは解散状態
芸人・タレントである一方で、そのマルチな才能を活かして俳優やミュージシャンとしても活躍し、様々な面を見せてきたぐっさんこと山口智充。どうやら元々はミュージシャンを志望していたようだ。
先日解散を発表したお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の元メンバーである宮迫博之と組んだ、ゆずのパロディ・デュオ「くず」の楽曲は、パロディ・デュオでありながら、オリコン1位をとる、世界柔道選手権大会のテーマソングに使用されるなど、快挙を達成した。
ピン芸人とも思われがちだが、実は山口智充はピンではない。お笑いコンビ「DonDokoDon」のボケ担当である。しかし、2000年代からコンビでの活動はほぼなくなり、2006年には吉本興業のウェブサイトからDonDokoDonのページが削除されたために、解散宣言はされていないものの、事実上の活動休止あるいは解散状態とも取れる。
相方は、平畠 啓史(ひらはた けいじ)。あまり馴染みがないかもしれないが、テレビにレギュラー出演している静岡県では吉本芸人の代表格として知られているほか、Jリーグや海外サッカーへの造詣が深いために、芸能界1のサッカー通として知られる。
山口智充の現在の活動は?
かつては引っ張りだこだった山口智充だが、現在のレギュラー出演はというと、テレビ6本にラジオ1本のようだ。かつてに比べると少なく感じるが、これは決して「テレビに出ていない」とはいえない。なぜテレビから消えたかのような印象を受けているかというと、ローカル番組やゴールデン時間帯ではないものが多いからか。
なぜローカルでの出演に力を入れているかというと、2003年に放送スタートした東海テレビ『ぐっさん家 〜THE GOODSUN HOUSE〜』(ぐっさんち ザ・グッドサン・ハウス)の存在が大きいようだ。
今や長寿番組でもあるこの番組は、名古屋のローカル番組で、静岡を除く東海3県(愛知・三重・岐阜)の様々な場所を山口が散策するという内容。毎週土曜の夕方に放送されるこの番組が、かなりの視聴率だという。
始めたきっかけはというと、他の名古屋の番組で付き合いのあったディレクターと作家とプライベートでも頻繁に会うようになり、彼らが「素のぐっさんの面白さをテレビでも出せるようにしたい!」と思い立ってこの番組の制作に至ったという。
「テレビで見かけなくなった」という声は山口の耳にも届いているようだが、本人はそれに対して2020年のインタビューで回答した。
アーティストの活動を例に挙げ、「ヒットチャートに入っていなくても、活動していないかというとそういうわけではなく、日本武道館でライブをやっていたりする」と説明し、「僕の場合も今はローカル番組でやりたいことをできている」と現在の仕事のやり方に満足している様子だった。
ぐっさんはダウンタウンと不仲で干された?
一時期は大ブレイクしていた山口智充。2013年に惜しまれながら放送終了した、芸人の芸人による芸人のための番組「リンカーン」などでは数え切れないほどの笑いを提供してくれたものだ。
前の段落でご紹介したように、現在でもレギュラー番組を抱えてはいるものの、全盛期には毎日のようにテレビで姿を見ていたのに比べれば、露出がかなり減っているのは事実といえよう。
露出が少なくなってからも、関西テレビの「にじいろジーン」などにレギュラー出演していたが、この「にじいろジーン」も2020年3月で放送終了となってしまい、ぐっさんを見る機会はなおのこと減ってしまった。
ぐっさんがテレビに出なくなった理由は実のところ明らかになっていないが、ネット上では様々な噂が流れている。2019年には週刊誌のフライデーが、「山口智充はいい人だが真面目すぎて、アーティスト気質なところがあるために、番組撮影時のこだわりもすごい」ことを理由に、番組制作側からは敬遠されがちだということを報じている。
また、噂として囁かれているのは、ダウンタウンとの不仲説。先ほど触れたように山口智充はお笑い番組「リンカーン」にレギュラー出演していたのだが、人気コーナーも任されていたにも拘わらず、ある日突然姿を消したのだ。
挨拶もなければ降板のアナウンスもないままに、なんの前触れもなく突如として山口だけが出演しなくなり、集合写真からも消えた。そして残りのメンバーも、その降板に対して一切触れることがなかったのだ。
この事態が様々な憶測をよび、「メインキャストを務めていたダウンタウンとの不仲で辞めた」「コスト削減のため、コンビ出演している他の芸人ではなくソロで出演している山口がリストラの対象となった」「にじいろジーンと収録日が被ってスケジュールがハードだったため」など色々なことが言われるようになった。
理由が何であれ、コーナーまで担当していたレギュラーが挨拶なく降板することの説明にはなっていないように思われるが、「リンカーン」降板以降、ダウンタウンと山口との共演がなくなったため、「ダウンタウンとの不仲説」が加速したようだ。
ダウンタウンと再び共演で不仲説に終焉

しかし、10年の年月を経て、ついにダウンタウンと山口の共演が訪れた。2020年4月、フジテレビ系バラエティ番組「ダウンタウンなう」の「本音でハシゴ酒」に山口がゲスト出演したのだ。
「ハシゴ酒」では双方不仲説に触れ、そんなことはないと否定。ダウンタウンの松本人志は、「同じ事務所なのに全く顔あわさへんから、会ったら『ぐっさあああああああん!』ってなる」と説明。
対する山口も、「その、別に、ダウンタウンさん嫌ってるとか僕は全くないんで、めっちゃ好きですよ!」とした。お互い不仲説があることについては承知していたのだろう。
本当に何も確執がなかったのか、あるいは問題が起きてから10年という長い年月を経たことで解消されたのかは今となっては定かではないが、共演にホッとした視聴者も多かったことだろう。