場面写真の公開とあわせて、メインテーマについても発表があった。作曲・演奏をmayo(岡本真夜)が担当するという。
シンガーソングライターとして活動するかたわら、楽曲提供などもしてきた岡本真夜だったが、2011年の東日本大震災後に被災地を訪れた際、『まだ、「頑張れ」みたいな言葉や歌を受け入れられない状態』という現地の人々の声を直接聞き、複雑な気持ちで帰京したという。
それがきっかけとなり、「歌ではなくピアノのメロディで被災地の皆さんの心を癒すことができたら…」との思いでピアノ曲の制作を決意、ピアノ講師のもとでレッスンを開始。これまでのシンガーソングライター「岡本真夜」としてだけではなく、ピアニスト「mayo」としてのデビューを果たしたという経緯があった。
曲のタイトルは「memories」。mayoは、「世の中には、仲のいい親子関係の人たちもいれば、寛子と夕子のように複雑な関係の親子も、もしかしたら多いのかもしれません。育つ環境によって人は成り立ち、大人になっても小さい頃の寂しさを拭えないまま闘いながら生活している人もいるんではないかと思います」と切り出す。
「誰しも心の奥底にある寂しさを重ねながら自分を見つめ直せる映画だと感じました」「夕子のいろんな想いに寄り添い、包み込むことができたなら嬉しいです」とコメントした。
杉田監督も、この曲を初めて聴いた時の印象を「映画は終わっても歩み続けていく夕子に、優しく寄り添ってくれているようでとても嬉しかった」と語っているという。