主演映画『木の上の軍隊』の海外記者会見で、山田裕貴さん（34）が「極限の兵士を体験するため」として“ウジ虫を食べた”と衝撃の告白。
しかしこれは単なる“サバイバル演出”ではなく、「リアルに命を伝える」ための役作りだ。
では、なぜそこまでしたのか？本作に込めた想いと俳優としての覚悟を、多角的に紐解く。
話題の背景
太平洋戦争末期の沖縄で、ガジュマルの木の上に2年間身を潜めた実在の日本兵2人の物語を描く『木の上の軍隊』（7月25日公開）。
山田さんはその一人、安慶名セイジュン役を演じている。
記者会見にて「食事がない状態をリアルに表現するため」「虫が大嫌いなのに口にした」と告白したことで、ニュースに注目が集まり、その発言が大きな話題となった。
SNSや世間の反応
X（旧Twitter）や芸能ニュースでは、
- 「役者としての本気度に驚いた」
- 「虫嫌いを超えて表現に魂を込めた」
- 「命を伝える映画ならではの演技だ」
といった高評価の声が多数。一方で、
- 「無理して体を壊さないか心配」
- 「本物にこだわりすぎて本来の演技を見失わないか」
といった懸念も上がっており、表現と安全のバランスについて議論が広がっている。
何が注目されてる？
①“ウジ虫食”は命を体感するため
山田さんは「極限状態の兵士を表現するため、監督に頼んでウジ虫を食べた」と語り、「空腹の兵士が虫を“おいしく感じる”感覚まで体験するのが重要だった」と証言。
これは単なる“役作りの話題作り”ではなく、「命を感じ、表現に真実味を宿す」ためのアプローチだった。
②過去の役づくりとも一線を画する覚悟
山田さんは2021年『東京リベンジャーズ』、2023年『ゴジラ マイナス・ワン』などでも多様な役に挑戦してきたが、今回は「生きるか死ぬか」の極限状態をリアルに再現する点で質が異なる。怪我や体調のリスクを覚悟したうえで挑んだ覚悟が、俳優としての信念を伝えている。
③戦争映画としての重みを意識
記者会見では「敵味方という枠を超えた“命の尊さ”」を強調。「若い世代にも伝わる映画を目指したい」と語り、SNS上でも
「ただの好奇心の演出ではなく、メッセージがある」
との声が多く見られた。山田さんの“ウジ虫食”は、表現行為を越えた「生きることの意味」に迫る演技だった。
④俳優と視聴者の距離感をどう保つか
「虫を食べた」というセンセーショナルな話題は強烈だが、俳優として、命の現実を伝える使命とどう折り合いをつけるか。「リアルに見せたい」という意図と「安全かつ演技的に成立させる」難しさが表裏一体のテーマとなっている。
客観的な考察
山田さんの行動は、俳優としての覚悟と表現の正当性を示すものとして機能している。
歴史上の悲劇を描く責任の一端を、自らの身体を通して担う姿勢は、現代の俳優のあり方として重要な事例となる。
一方で、「虫を食べる」演技方法は賛否を呼びやすく、真意の伝え方や編集の仕方によって印象も変わる。
加えて、俳優自身の体調への配慮や安全性の確保も常に重要で、制作側も透明な対応が求められるだろう。
まとめ
ウジ虫を食べる──その驚くべき行動は、一過性のニュースではなく、「命をどう表現するか」を体現するための山田裕貴さんの真剣な覚悟だった。
この作品は、単なる戦争映画ではなく、極限の生を通じて「生きることの意味に光を当てる」映画になり得るかもしれない。
俳優と制作チームの双方が命をかけて伝えようとしたこの作品、ぜひ映画館でその“重み”を体感してほしい。