お笑いユニット・ラーメンズのメンバーで、演出家としても活動する小林賢太郎が11月16日をもって芸能活動から引退した。
発表当日Twitterでは、「小林賢太郎」「ラーメンズ」「芸能界引退」、またラーメンズのネタのフレーズである「千葉滋賀佐賀」などがトレンド入りし、世間の衝撃の大きさを表していた。
また、発表後にはアクセスが集中したためか、小林の公式サイトである「小林賢太郎のしごと」が繋がりにくい状態にもなった。
今後は裏方活動に
小林の引退については今月1日、所属事務所トゥインクル・コーポレーションが公式サイトを通じて発表した。サイトでは、
「弊社所属タレントの小林賢太郎が2020年11月16日をもって芸能活動から引退し、弊社から離れましたことをご報告致します」
「今までご支援いただきましたファンの皆様方や関係者の皆様には心より感謝申し上げます」
と記した。 続けて、
「平成31年頃より本人から2020年末をもって、全ての表舞台から引退したい旨の相談がありました。この素晴らしい才能を引退により終わらせる事を弊社としても容易に認めがたく、何度か話し合いを重ねてきましたが、本人の強い希望により引退の運びとなりました」
と説明した。 本来であれば『力ジャラ第5回公演』が最後の舞台の予定だったが、コロナ禍のために公演中止になり、今年2月の『うるう』が最後の舞台となった。
「今後、小林賢太郎は全ての表舞台から引退しますが、執筆活動などの裏方仕事で皆様と御一緒させて頂きますので、これからも今までと変わらぬ御指導、御鞭達の程よろしくお願い申し上げます」
とし、今後も執筆活動や演出家としての仕事は続けていくことを示唆した。しかし、明言されていないものの、小林の退社・引退に伴い「ラーメンズ」は解散となったということだろう。
芸能界引退の理由は?
小林賢太郎の公式サイトである「小林賢太郎のしごと」では、本人がコメントを発表。引退の理由などについても触れた。
小林は「肩書きから『パフォーマー』をはずしました」と銘打った文章で、以下のように報告した。
「実はですね、表舞台での活動は2020年で引退だなって、4、5年前から決めてたんです。予告しなかったのは、千秋楽まで常温で楽しんでもらいたかったから。いつもいろいろ事後報告ですいません」
と切り出し、
「47歳。まだまだ動けるだろう、って思いますよね。僕だって現役を終えたばかりのアスリートに会ったら言っちゃいそうだもの」
「実は足が悪くてですね、ちゃんと手術もして日常生活に支障はないのですが、身体を限界まで追い込むステージパフォーマンスとなると無理が出てきていました。ハードルを下げるくらいなら、やらない方がいい。なんて、それらしいことを言ってますけど、理由はこれだけではなくて、様々な経緯をふまえ自分で判断したことです」
と、足が悪いことも原因のひとつであると説明した。2007年には舞台の公演中に怪我をし、膝を痛めたことがあった。
舞台の暗転中の出来事で、本人もこのあとに「膝をやっちゃって」と語っていた。これが今にまで影響を及ぼしているということなのだろうか。
また文章の最後には、
「僕の仕事場であるスタジオコンテナは、3年ほど前にトゥインクル・コーポレーションに株式会社にしていただきましたが、このたび元どおりのプライベートなアトリエに戻りました」
「環境はシンプルに。創作の世界は無限に。そんな気持ちで今日もまた鉛筆を握ります。目の前には真っ白な原稿用紙、真っ白なキャンバス、真っ白なスケジュール帳。なんか視界が広いですよ」
と締めくくり、所属事務所からの発表と同じく、今後も創作活動には携わっていくことを説明した。
相方の片桐仁も感謝のコメント
ラーメンズの相方であり、NHK連続テレビ小説「エール」などにも出演している俳優の片桐仁も、小林の引退に伴いコメントを発表。
「相方の小林賢太郎がパフォーマーを引退することになりました。最初は本当にビックリしましたが、理由を聞いて納得しました。本人が考えて考えて、決めたことですからね」
と胸中を吐露し、
「今の僕がいるのも、学生時代にお笑いの世界に誘ってくれた賢太郎のおかげです。相方には感謝しかありません」
2009年のライブコントツアー「TOWER」を最後にラーメンズとしての公演を休止していることから、ファンに向けて「10年以上もラーメンズの本公演を心待ちにしていた皆様、フェードアウトみたくなって、大変申し訳ありません」との一文もある。
「賢太郎は今後も創作活動は続けるそうです。いろいろ新しいことを考えているようなので、楽しみにしていてください。そして、片桐仁の役者、芸人活動、アーティスト活動は、今後も変わらず続きますので、そちらもどうぞよろしくお願いします」
と締めくくった。