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オミクロン株の特徴は潜伏期が短くワクチンが効かない?現在わかっていること

2022年1月現在、日本全国で第6波を迎えており、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が増加している。2021年11月末には日本国内で初めてのオミクロン株感染者が発見され、それからというもの感染が徐々に拡大。第6波とオミクロン株は切っても切り離せない関係にある。

新型コロナの典型的な症状、持続期間、重症化のリスクなど、これまでの変異株と、新たに確認されているオミクロン株には、何か違いがあるのだろうか?現時点でわかっている知見などをまとめてみた。

感染力が高いのは確実か 日本と世界各国の状況

一時期はワクチンの接種率拡大により落ち着いていたかに見られていた日本国内のパンデミックだが、ここにきて第6波を迎えるという新たなフェーズに入っている。その背景には、変異株「オミクロン株」の存在があることは、周知の通りだろう。

連日ニュースなどでも報じられているように、感染者数は増加の一途をたどっている。東京を中心に日本全国で感染者数の増加が確認されており、1日あたりの全国の感染者数は4ヶ月ぶりに8000人を超えたと報じられた。

また、沖縄県で感染者数が増加し、過去最多を大幅に更新したなどとも報じられており、感染者・重症者のための施設の不足がこれまで以上に不安視されている。

世界各国からも、オミクロン株はこれまでに確認されている変異株に比べ、感染力が強いことを裏付けするようなデータが多く寄せられているようだ。

イギリスでは、昨年12月21日までにオミクロン株に感染した人が累計で6万人を超えていて、首都ロンドンでは現在、検出される新型コロナウイルスのおよそ90%がオミクロン株だとみられていると発表。

世界でパンデミックが始まった当初からコロナウイルスの温床としてたびたび報じられてきたイタリアも、今年こそはクリスマスや年越しを家族・親戚みんなで楽しもうという雰囲気が高まっていたが、そんな中で非情にも再び始まってしまった感染の波。

イタリアではパンデミックが始まって以来、新規感染者が初めて20万人を超えたことがわかり、1月7日時点で、3日連続で過去最多を更新するという事態にまでなってしまった。フランスでも同じく、1日あたりの新規感染者が20万人を超える日が続くような状況だ。

WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長も記者会見で、「オミクロン株はデルタ株よりも著しく速いスピードで広がっているという一貫した証拠がある。ワクチンを接種した人や感染して回復した人が感染することもあるようだ」と述べ、世界に対し警戒を呼びかけている。

潜伏期が短いのが特徴か 症状に違いは

画像引用元:ぱくたそ

これまでに確認されてきた新型コロナ感染症では、感染してから発症するまでの期間(潜伏期)は約5日とされていた。これは季節性のインフルエンザの潜伏期が約2日であることと比較し、長い潜伏期であると認識されていた。

しかし、オミクロン株においては、この潜伏期が従来の新型コロナウイルス感染症よりも短くなっている可能性があると指摘されている。世界各国からの報告をまとめると、オミクロン株においては潜伏期が約3日であるとされ、季節性のインフルエンザほど短くはないものの、新型コロナウイルスの他の株よりは短いことがほぼ確実と見られているようだ。

また、新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状として、これまでに確認されてきたのは、鼻水、くしゃみ、頭痛、のどの痛みといったいわゆる単純な「かぜ症状」に加え、嗅覚異常・味覚異常や呼吸苦などといった従来のかぜには伴わないような症状が見られる場合もあるというのはご存じの通りだ。

そんな中、現在感染が拡大しているオミクロン株においては、通常の「かぜ症状」に留まる人が多数派であるといった臨床結果が各国からの事例で確認されているようだ。現在感染が拡大している沖縄でも似た結果であるという。

ワクチンが効かない?

また、連日報じられているのは、オミクロン株においてはワクチン接種済みの人や、すでに新型コロナウイルス感染症に罹患歴がある人でも感染が確認されているという点である。

過去にワクチンを接種していることや、すでに罹患しているということはすなわち新型コロナウイルスに対して免疫があるということを示すのが通常なのだが、オミクロン株に対してはこの免疫作用が効きにくく、感染を防ぐ効果がじゅうぶんに得られない可能性があると言い換えることができるだろう。

ただし、ワクチン接種や過去の感染によって得られた免疫が全く役に立たないということではなく、オミクロン株で多くの人が軽症で済んでいるのは、ワクチン接種や過去の感染によって得られた免疫の効果が理由の一つとして挙げられている。

前の段落では「オミクロン株ではかぜ症状に治まることが多い」といった文脈で説明しているが、この背景にも、罹患者の多くがワクチン2回接種完了者である、という事実があることを忘れてはならない。もし、感染した人の多くがワクチン未接種であったならば、現在もっと大きな割合の人が重症化していた可能性もあったということだ。

わたしたちにできる感染対策は?

オミクロン株については現在も、感染力や病原性について、世界中で研究が進められている段階であり、WHOや国立感染症研究所などが情報を更新していく予定である。

わたしたち個人個人ができる対策はこれまでと変わらず。ワクチン接種の推進に加えて(3回目接種も含め)、マスクの着用、消毒や密を避けるといった基本的な対策を続けることだ。

これまでの他の変異株と同じように、海外渡航歴のあるなしに関わらず、すでに市中感染が拡がっており、その脅威はどこにあるかわからない。

なかなか終わりが見えないパンデミックに対応し続けるのはなかなか根気のいることだが、爆発的に感染が増えることを防ぐためにも、わたしたち1人1人ができる範囲でのじゅうぶんな感染対策をしたいものだ。