日産が全工場出荷停止!問題の自動車完成車検査とは(動画)?株価と今後

日産自動車が全工場で国内向けの自動車を出荷停止することが発表。その理由は日産自動車は、資格のない従業員が不適切な検査をしていると国から問題指摘を受けたことが発端だった。

資格のない従業員が不適切な検査を国から問題指摘された後も日産自動車は資格のない従業員が不適切な検査を続けていたという。

また、工場は1か所だけでなく、神奈川県横須賀市にある追浜工場など、合わせて4か所に上ると報告された。

これを受けて、国内に6か所あるすべての工場で、国内向けの自動車の出荷停止が決定された。株価は1090円台となっている。

日産自動車が自動車出荷停止になった理由

日産自動車は先月に国内に6つあるすべての自動車製造工場で資格のない従業員が車の出荷前の検査を行っていると国から指摘された。

資格のない従業員が車の出荷前の検査を行っていることがわかり、今月の6日にはおよそ116万台のリコールが届けられた。

しかし、日産自動車の問題はそれだけでは終わらなかった。なんと日産自動車は、国から指摘されリコールも発表したその後も資格のない従業員が不適切な検査を続けていた。

神奈川県平塚市にある湘南工場で、今月11日まで資格のない従業員による不適切な検査が続いていたことが明らかとなったのだ。

発覚した自動車の不適切な検査は約20年行われていたという。

問題の完成車検査とは?

現在販売されている自動車は、2~3万点に上る部品が組み合わさり作られている。規定通りに部品が組み込まれ、国土交通省に申請・届出した通りに正しく機能しているかを確認する必要がある。

その作られた自動車の確認工程が今回、日産自動車で問題となっている『完成車検査』だ。装備品によりチェック項目が増減するが一般的な完成車検査の流れは、

1・組み立てが完了したところでガソリン少量投入。

2・シート、ナビ・オーディオの作動チェック、ステアリングホイールセンター補正、トー角のアライメント調整。

3・自動車の駆動輪がアクセルに応じての回転、スピードメーターの精度、ブレーキは効くかの確認。

4・シャワールームを通過して車室内への水の侵入等を確認。

日本国内で販売されている自動車はすべてこの試験を合格している。国土交通省が指摘したのは「完成車検査」の有資格者が検査を行うべき工程にて、日産自動車側が独自に「補助作業員」と呼ぶ無資格の作業者が混ざっていたのだ。

完成車検査の動画 YouTube

問題を起こした日産自動車の対応は?

日産自動車は国から指摘されリコールを行った後も資格のない従業員による不適切な検査が行われたことが発覚したことに伴って国内の6か所すべての工場で自動車の出荷を停止を決定。

また、国から指摘された後も不適切な検査を行って出荷したことがわかっているおよそ3万4000台について新たにリコールの届け出を検討しているようだ。

およそ116万台のリコールに続いておよそ3万4000台のリコールとなり、トータル120万台のリコールとなった。

日産自動車が行っている自動車の出荷再開について、2週間程度かけて全体の検査工程を見直したうえで、国土交通省から改めて承認を得る必要があるとしている。

日産自動車 公式ホームページ

日産・西川廣人社長が会見

19日の夜に行われた記者会見では、日産自動車・西川廣人社長が、

「お客様と、日産自動車の再発防止策を信頼していただいた皆様に大変申し訳ないことをしてしまった。深くおわびします」

と、今回の問題について謝罪。日産自動車・西川廣人社長自身の責任について、

「再発防止を徹底すること、生産を正常に戻すこと、お客様の信頼を戻して業務を正常化することが一義的な責任だ」

と、お客様の信頼を戻して業務を正常化することが責任だとコメントしている。

「国から指摘を受けたあとは資格のある検査員が行う体制に100%なっている」

と、今月2日に資格のある検査員が行う体制に100%なっていると説明していたが、国内の主力の工場で不適切な検査が続いていた。