1月23日に公開される映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のテーマソングとして、宇多田ヒカルが書き下ろしの新曲「One Last Kiss」を提供した。
当初は今年6月の公開が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により約7カ月の延期を経て、いよいよ公開を迎える。
また、新曲を書き下ろすことが発表された12月9日は、宇多田ヒカルのデビューから22周年の日でもある。
シリーズ全作通して宇多田ヒカル楽曲に
1月に公開される「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの完結編。
宇多田は2007年公開の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」以降、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ全作にテーマソングを提供することとなる。
新作映画にも宇多田ヒカルの楽曲が使用されることが発表され、Twitterでは#宇多田ヒカル がさっそくトレンド入りした。
「エヴァヲタ」を自称する宇多田ヒカル。テーマソングを担当し始めるきっかけは、2006年の雑誌のインタビューで同作について熱く語った記事が制作サイドの目に留まったことだそうだ。
オファーを受けた彼女は、新劇場版第1作『序』(2007年9月公開)のテーマソングとして「Beautiful World」を書き下ろした。
第2作『破』(09年6月公開)では、同曲のアコースティックバージョンが起用され、再び話題となった。
また第3作『Q』(12年11月公開)の公開タイミングでは歌手活動を休業中だったにもかかわらず、新曲「桜流し」を提供して大きな話題を呼んだ。
楽曲制作にもエヴァの世界観
前述のようにエヴァンゲリオンのかねてよりのファンである宇多田ヒカルは、楽曲制作のさいにもやはり同作品のことを念頭に置いて制作しているようだ。
過去にはインタビューで、第一作目のテーマソングである自身の楽曲「Beautiful World」に関して以下のように語っていた。
生きる、ってほんと耐え難いものじゃない?
何かそれに耐えうる拠り所っていうか、これがあるから生きていようとか、これがあるから居られるなここに、みたいなものがあるから、「Beautiful World」と言えるっていう。
どんな場所でも、誰か深く想える人がいるとか、存在してるとか、そういうことで、そこが居るに耐えうる場所になるんでしょ、って思って。
(中略) (楽曲「Beautiful World」は)やっぱり、エヴァンゲリオンのストーリー、名セリフとか肝のシーンとか、私的になんか胸に来たところからもヒントを得てるっていう意味で、やっぱりエヴァを通して書いたっていう感じ。
(中略)ただテーマ的に考慮したとはいえ、結局エヴァンゲリオンのテーマも、私自身がいつも歌ってるようなことと共通点が多いストーリーだから、私らしさみたいなものは結局あるんだけど。
EVENGELON.CO.JP
CDもエヴァ仕様
シリーズ完結を記念し、これまで『新劇場版』に提供してきた宇多田の関連楽曲すべてを集約したEP『One Last Kiss』の発売も決定。
来年1月27日に、CDおよび完全生産限定の30センチLP盤の2形態を同時発売する。
主人公の碇シンジがフィーチャーされたCDジャケット、綾波レイがフィーチャーされたLPジャケットも公開。
ともに、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で実際に使用される原画でデザインされている。
新テーマソング「One Last Kiss」は、映画公開翌日の1月24日にダウンロード・サブスクリプションサービスで先行配信される。
収録曲は以下の通りだ。
・One Last Kiss(映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」テーマソング)
・Beautiful World(映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」テーマソング)
・Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-(映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」テーマソング)
・桜流し(映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」テーマソング)
・Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-(映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」予告編挿入歌)
ほか
デビュー22周年特設サイトも
また、12月9日には宇多田のデビュー22周年を記念した特設ページがオープンされた。
一見シンプルに見えるこのページでは、22周年にちなみ、宇多田の楽曲22曲で構成された各界著名人らによるプレイリストが公開されている。
宇多田ヒカル プレイリストライブラリー
またTwitterでは、ハッシュタグ「#hikaruutada22」を付けたファンからのプレイリスト投稿も募集されている。
投稿した人の中から抽選で200名に新曲「One Last Kiss」のクリアファイルがプレゼントされるということだ。