宇多田ヒカル本人も戦慄!長男撮影のシンエヴァ曲MVが大反響

シンガー・ソングライターの宇多田ヒカルが今月28日、ツイッターで自身のMV(ミュージックビデオ)の再生回数が2週間ですでに2000万回を超えたことに驚愕したことを明かした。

同MVでは、5歳になる宇多田の長男が撮影した、プライベートでの宇多田のパジャマ姿の姿なども使われていることも話題となっている。

新曲は映画エヴァのテーマソング

出典:タワーレコード

宇多田ヒカルの新曲「One Last Kiss」のMV再生回数が、公開から2週間ですでに2000万回を超えた。コロナ禍によって2回の延期を経て、今月8日に三度目の正直でついに公開されたアニメ映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のテーマソングである。

予想外の反響に宇多田ヒカル本人が「戦慄している」とツイッターに投稿したことが話題となっている。

宇多田の現在5歳の長男が撮影したプライベート映像も収録されている同MV。YouTubeでの再生回数に加え、宇多田本人がツイートしたように街中でも流れているとなれば、すでに観たことがある人は相当の人数となることだろう。

エヴァンゲリオンの完結編のテーマソングを宇多田ヒカルが担当することが発表された際には、「#宇多田ヒカル」がツイッターでトレンド入りするなど大きな反響を見せ、注目している人がどれだけ多いのかということを改めて世間に知らしめた。

そしてその前評判を裏切ることなく、配信開始数時間で300万PV、2週間で2000万PVという、脅威の反響を叩き出しているのである。

注目の動画がこちら!庵野監督による製作秘話

宇多田ヒカル本人の言うように、旅行先での姿や家での姿など、プライベートもうかがえる内容となっている。素の宇多田ヒカルを垣間見ることが可能だ。

「One Last Kiss」は、話題沸騰中の映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のために書き下ろされた新曲。これによって宇多田ヒカルは、2007年公開の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」にはじまり、エヴァンゲリオン新劇場版のすべてのテーマソングを担当することとなった。

YouTubeの動画キャプションや同作関連アカウントによれば、「One Last Kiss」のミュージックビデオの編集は、エヴァンゲリオンシリーズの監督・庵野秀明や、映画本編でも編集を務めた辻田恵美が行ったという。

 庵野監督は宇多田からのミュージックビデオの製作オファーを快諾し、「現場ディレクション無しで本人の自撮り等による撮影素材を送ってもらって、それを切り取り繋げて作品に仕上げる」という方法を提案したそうだ。

宇多田は、庵野監督からカメラ目線やリップシンク(音声と同期させて口元を動かすこと)などについてメールで最小限の注文を受け、自前で動画を用意したという。

新型コロナウイルス感染対策を取りながら数名のスタッフとともに、現在暮らしているロンドン郊外で撮影。スマートフォンなど様々な機材で撮られた映像素材を送り、庵野監督らが日本国内で編集したとのことだ。

もうひとつのテーマソング?

さて、ここまでご紹介してきたように、「シンエヴァ」のテーマソングといえば「One Last Kiss」なわけだが、「もうひとつのテーマソング」の存在も忘れてはならない。「Beautiful World (Da Capo Version)」だ。

「Beautiful World」とは、2007年公開の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」のテーマソングとして書き下ろされたもの。宇多田ヒカルがエヴァンゲリオンのテーマソングを担当するきっかけとなった楽曲だ。

第2作『破』(2009年公開)でも、同楽曲のアコースティックバージョンがテーマソングとして採用され、エヴァファンにとっても思い入れの深い楽曲だ。

そこで今回、エヴァンゲリオンシリーズの最終作となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版」では、庵野総監督直々のオファーによって、宇多田ヒカルのセルフカバーによる「Beautiful World (Da Capo Version)」が誕生した。「Da Capo」とは、イタリア語で「頭(はじめ)から」を意味する音楽用語でもある。

今回はシリーズ最長のエンディング・ロールとなり、「One Last Kiss」1曲では長さが足りないだろうと予測されていたことに加え、「Beautiful World」を最後に足して「新劇場版」シリーズおよび「シン・エヴァ」全体のエンディング曲としたい、という庵野監督の要望を宇多田ヒカルが快諾したという。

「新劇場版」第1作のテーマ・ソング「Beautiful World」をゼロからリメイクしたニュー・バージョンを制作し、「One Last Kiss」との2曲メドレー形式として完成させた。

宇多田ヒカルの楽曲たちに負けず劣らず、「シンエヴァ」も快進撃を見せている。興行収入は50億を突破し、早くも、シリーズ最高記録である前作超えが確実となった。

映画と楽曲が相乗効果を見せ、どちらにもいい影響を与えるいい例といえよう。