ドリフターズのメンバーでタレントの加藤茶(77)が、妻の加藤綾菜(32)とともに12日放送のTBS系「サワコの朝」に出演。
大量吐血して救急搬送され、引退危機に陥っていたことを明かした。
加藤は過去には大動脈解離、パーキンソン症候群を患うなど大病を経験してきた。最近では「終活」についてコメントしていることも多い。
45歳差婚からの介護
「一時期は調子悪いときあったんですけど、今はすごい元気です」
夫婦で番組に登場し、笑顔で語った加藤茶。2006年には大動脈解離、2014年にパーキンソン症候群を患った。
特にパーキンソン症候群に関しては、妻の綾菜との結婚から長く経っていなかったこともあり、妻に対しての申し訳なさも残っているようだ。
2011年、45歳差ということもあり、2人の結婚のニュースは各メディアなどで大きく取り上げられた。
2人の出会いの場となったのが、加藤が通う日本料理店。そこでアルバイトしていた当時大学生の綾菜に、加藤が電話番号を書いたコースターを渡したのが始まりだったという。
「財産目当て」「売名」などと揶揄されることも多かったが、番組などでは仲むつまじい姿を見せている。
そこから3年後の2014年6月に、NHKの番組に出演した加藤茶。「ろれつが回ってない」「表情が乏しい」などと重病説が流れた。
実際、その番組ロケから帰宅した際、手が震え出し、全身がけいれん。すぐさま綾菜が加藤をかついで車に乗せて病院に向かったところ、パーキンソン症候群と診断されたという。
体重が38キロまで激減
加藤は、結婚する5年前の2006年に、大動脈解離を死の淵をさまよった経験がある。
「当時、医師から薬を20錠くらい処方されたんですが、その中の1個が合わなくて。8年くらい飲み続けて。まあ、毒になるんだね」
と薬の副作用がパーキンソン症候群を引き起こしてしまったと説明した。手足が硬直して動かなくなり、体重は38キロまでに激減したという。
このときの加藤茶は、妻の綾菜によると「のどの筋肉も衰えて、(ものを)飲み込めなくなった」とのこと。
加藤も「寝たきり状態。倒れたというより“死んだ”って言われて…」と振り返っていた。
大量吐血で引退の危機に
そんな大病パーキンソン症候群を克服したあとにも、芸能界引退に追い込まれるほどのエピソードがあったことを明かした。
パーキンソン症候群克服後の結婚4年目のことだったという。
「パーキンソン(症候群)が治ったんですけど、その後にまた大量の血を吐いて…」
すぐに救急搬送され、輸血などの処置を受けたというが、医師からは「腎臓がすごく弱っている」と伝えられ、人工透析も受けることになった。
妻の綾菜によれば、その際に医師から受けた宣告では
「1週間透析して、来週の月曜日までに数値が全部戻らなければ、もう仕事もできない、ずっと透析をしないといけない」
とのことだったという。
妻・綾菜が起こした奇跡?
処置を終えた後も数日間は意識がもうろうとした状態で、かける言葉が見つからなかった綾菜は、夫と志村けんさん(享年70)とのコントの動画を見せることにしたという。
毎日見せ続けるうちに加藤茶はうっすらと笑うようになってきたといい、徐々に意識も回復した。
そこで「もう一回舞台に立ちたいよね?」と問いかけてみたところ、混濁する意識の中で夫が、
「もう一回舞台に立ちたい。元気になってたくさんの人に笑ってほしい」
と答えたという。その後も舞台への思いを独り言のように繰り返していたといい、“期限”の月曜日には危険とされていた数値が全て正常に回復。
医師から「透析しなくても舞台にまた立てますよ」と言葉をかけてもらったという。
「やっぱり頑張んなきゃと思ったんでしょうね」「死ぬまでコメディアンでいようと、そういう気になったんですね」
と振り返った加藤だった。「サワコの朝」でもこのエピソードは、「妻の綾菜が起こした奇跡」として紹介されていた。
と振り返った加藤だった。「サワコの朝」でもこのエピソードは、「妻の綾菜が起こした奇跡」として紹介されていた。
自分が死んだら再婚してほしい
冒頭でも触れたように、さまざまな場所で「終活」についてコメントをしている加藤茶。
今年、「週刊女性PRIME」のインタビューに応えた2人。
今後のことも見据え、「取れる資格ならなんでも取っておけばいいのではないか」と妻に勧めたという加藤茶。
それに後押しされるように綾菜は、今年3月に、介護職として働くうえで基本となる知識・技術を習得する研修、『介護職員初任者研修』(ヘルパー2級)の試験に合格。
そして9月、さらにその上の『介護福祉実務者研修』(ヘルパー1級)にも合格した。
そもそもといえば加藤茶のために取った資格だが、施設で老人の役に立つことができればいい、と今では思っているという。
「自分がいなくなったあとも誰かに守ってもらえるように」と、綾菜にも事務所に所属することを勧めた。
また、「自分が死んだら誰かと再婚してほしい」と繰り返し伝えているという。
それぞれの夫婦にそれぞれの終活の形がある。特に加藤夫妻は45歳差ということもあり、考えることは山ほどあることだろう。