デビュー作で芥川賞受賞沼田真佑氏「影裏」のあらすじ!震災書いておかねばとの思い

19日に東京・築地の料亭「新喜楽」にて第157回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会がで開かれ、芥川賞に沼田真佑氏(38)の「影裏(えいり)」(文学界5月号)が選ばれ話題となっている、

また、直木賞に佐藤正午氏(61)の「月の満ち欠け」(岩波書店)が選出。沼田真佑氏・佐藤正午氏共に初めての候補で受賞となった。

芥川賞にされた沼田真佑氏は北海道小樽市生まれで西南学院大(福岡市)卒。現在は岩手県盛岡市に在住し塾講師を務めている。



デビュー作「影裏」で芥川賞受賞の沼田真佑氏

出典:Amazon

今回の芥川賞受賞作となった沼田真佑氏の「影裏」は今年5月に文学界新人賞を受賞した沼田真佑氏にとってデビュー作。

柄シャツを羽織ったラフな姿で会見場に現れた沼田真佑氏は、

「1作しか書いていないのに…」

と、デビュー作でいきなりの芥川賞受賞作という栄誉にとやや戸惑いの表情を浮かべながらも、本当に光栄だと芥川賞受賞に素直な喜びをコメントした。

芥川賞受賞作は東日本大震災をテーマに、

「ああいうことがあると、他のものが書きたくても1回震災について書いておかないと、他のものが軽薄になると思った」

と、東日本大震災がきっかけで、震災書いておかねばとの思い執筆を行うことを決意したと語った。

東日本大震災がきっかけ!「影裏」あらすじ

医薬品を扱う企業の岩手支店に勤める30過ぎの男性主人公が、元同じ職場で、2人釣りに出かけたりするほど親しかったのに、転職して以後あるきっかけから疎遠になっていった男が、思っていた人間性とはかなり異なる人格を持っていたということを、東日本大震災をきっかけに知ることになる。

沼田真佑氏のデビュー作で芥川賞受賞した「影裏」は7月末発売予定で、現在注文を受付中だという。

沼田真佑(ぬまたしんすけ)氏 プロフィール

沼田 真佑(ぬまたしんすけ)1978年10月30日生まれで北海道小樽市出身。現在は岩手県盛岡市在住で、塾講師。そして芥川賞受賞を受賞し、小説家として注目を集めることとなった。

文学との出合いは10歳のときという沼田真佑は、父親が持っていたビートルズのアルバムの歌詞カードを読み音楽の歌詞に導かれるようになった。

仏の詩人、ボードレールやランボーらの言葉を乱読。創作意欲を刺激され、20代からコツコツ小説を書いたという。

執筆に行き詰まったら、車のハンドルを握るという沼田真佑氏は、

「はやりとか政治的なものは書きたくない」

と、現在の住居である岩手県盛岡市の眼前に広がる雄大な自然が創作意欲を刺激された心意気を後押しされ芥川賞受賞となった「影裏」が作品が完成したという。