メキシコで死者発生の猛毒ウイルスはコロナよりヤバイ?症状や感染経路は

メキシコで、鳥インフルエンザに感染した59歳男性の死亡が確認されました。現時点では特効薬やワクチンのないH5N2型鳥インフルエンザウイルスだといい、人への感染が確認されたの初めてのことだとWHOが発表しています。

通常、人から人への感染はないとされている鳥インフルエンザ。しかし、WHOは鳥インフルエンザは人間から人間に感染する能力を備えているとして、感染拡大に懸念を表明しています。このまま感染が広がり、新型コロナウイルスのようなパンデミックが起きる可能性はあるのでしょうか。

メキシコで鳥インフルエンザに感染した男性が死亡

世界保健機関(WHO)は6月5日、H5N2型鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染例がメキシコで初めて確認されたと発表しました。

WHOの発表によると、感染が確認されたのは59歳のメキシコ在住の男性で、発熱や呼吸困難、下痢、吐き気といった症状を示したといいます。男性は市内の病院に搬送されましたが、その日のうちに死亡しました。基礎疾患があり、合併症を起こしたとのことです。

男性については、家禽類を含む動物との接触は確認されていないといい、依然として感染経路は不明なままです。メキシコ保健当局は男性の死を受け検査を実施し、5月23日にWHOに報告したといいます。

WHOは「世界で初めて研究施設で鳥インフルエンザA(H5N2)ウイルスのヒト感染が確認された」としています。強毒性でワクチンや特効薬のない型ではありますが、WHOは、H5N2インフルエンザウイルスがヒトに感染する可能性は低いとしています。

メキシコではニワトリやアヒルなど、家禽類のH5N2ウイルス感染が報告されているといいますが、亡くなった男性は動物に接触していない(接触が確認されていない)ということで、どこが感染源になるかわからない恐ろしさがあります。

また6月7日には、オーストラリアで2歳半の女児が鳥インフルエンザH5N1に感染したとWHOが発表しました。同国でのH5N1型のヒトへの感染例は初めてだとしています。女児は既に回復しているとのことです。

女児はインド東部コルカタに今年2月に渡航していて、現地で同型ウイルスに接触したとみられます。3月にオーストラリアに帰国し、発熱などの症状で2週間以上入院したということです。このウイルスについても、WHOはヒトからヒトへの感染する力はなく、リスクは低いとしています。

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