北朝鮮6回目核実験準備にアメリカが配備した『WC135』とは?沖縄到に着し任務遂行準備

北朝鮮6回目核実験にアメリカが『WC135』を配備

アメリカ・日本・韓国などの牽制をうけながら北朝鮮が6回目の核実験を準備しているとの見方が出ている中、アメリカ空軍特殊観測機WC135が20日に朝鮮半島東の東海の上空に緊急出動したと報道された。

アメリカ空軍特殊観測機WC135は、アメリカ空軍の軍用機で、C-135Bを改修し大気収集機とした機体。愛称はコンスタント・フェニックスという。大気中の放射性物質を探知し核実験があったかどうかを判断できるという。

アメリカ空軍の特殊観測機WC135が20日、朝鮮半島東の東海の上空に緊急出動したことが報道され、韓国政府の消息筋は「北の核実験に備えた活動とみられる」と発表し緊張が高まっている。

アメリカ空軍の特殊観測機WC135とは?

出典:twitter画像

機体外部にフィルター・ペーパー付きの収集装置と採取した全サンプルを高圧力下で保存する圧縮装置を備え、大気中に含まれる微量の放射性粒子をリアルタイムに探知できる能力をもつ。
パイロット、整備士、AFTAC(Air Force Technical Applications Center)派遣の専門オペレーターのものを含め、シートは計33。
当初、1965年に10機がC-135BからWC-135Bへ改修運用されていたが、冷戦の終了と核実験停止条約の発効により機体の必要性が薄れ、徐々に退役し、1機が運用訓練機としてTC-135Bへ改称され、現在は空中指揮機EC-135Cから改修されたWC-135C(機体番号:62-3582)と前述の運用訓練機TC-135Bから改修されたWC-135W(機体番号:61-2667)の2機が運用確認されている。

出典:WC135 Wikipedia

今回のアメリカ空軍の特殊観測機WC135出動は北朝鮮の核実験が近く実施されるとの未確認情報を受けて行われたと思われている。北朝鮮による核実験が実施された場合の任務遂行に向けた準備活動である可能性が高いと言われている。

アメリカ空軍の特殊観測機WC135の活動状況

アメリカ空軍の特殊観測機WC135は7日に沖縄の嘉手納基地に到着したという。到着についてアメリカ空軍は、北朝鮮の核実験による任務遂行を準備しているとされる。

今回、戦争になるのでは?と緊張が走っている北朝鮮問題の核実験を巡って最新情報によると、北朝鮮が中国に核実験を行うと通知したという未確認の情報だがが出回っているようだ。

この事を受けアメリカ・日本・韓国の報道はこの未確認情報について、

「国防部や外交部など、関連官庁で確認に追われた。WC135の緊急出動もこの噂を受け、緊急任務遂行の意味合いで行われた可能性が高いとみられる」

と報じられている。韓国軍は北朝鮮が指導部の命令があれば、北東部の豊渓里でいつでも核実験を実施できる状態と分析している。

この情報にアメリカは北朝鮮が第1回目の核実験を実施した2006年10月から昨年9月の5回目の核実験まで、WC135の保有する2機のうち1機を東海上空に派遣し放射性物質の収集などを行ってきた。