秋元康プロデュースによる人気アイドルグループ「櫻坂46」(2020年に「欅坂46」から改名)の一期生である原田葵が、フジテレビに内定したと報じられている。
現在発売中の「週刊新潮」によれば、フジテレビの再来年春入社のアナウンサー採用試験で、現在は大学3年生の原田が対象になり、内定したとのこと。フジの広報部は「採用・内定に関するお問い合わせにはお答えしておりません」と回答しており、事実関係に注目が集まっているという。
櫻坂46・原田葵とは?
「あおたん」の愛称で親しまれる原田葵は、2000年東京生まれの21歳。15歳のときに欅坂46の一期生としてオーディションに合格し、芸能界デビューを果たした。その当時、14歳という最年少ながらにセンターを務め、現在は女優兼歌手として活動する平手友梨奈に次ぐ年少者であった。
欅坂46時代には、3rdシングルの「二人セゾン」で初めてフロントメンバーとして抜擢され、持ち前のバレエの腕前を活かしたしなやかなダンスで魅了した。平手友梨奈がケガで欠席したライブでは、同曲の代理センターという重要なポジションを務めたこともあった。
実際には最年少の平手を差し置き、当初からグループの中では、“小学生みたい”とイジられるほど、童顔で幼いキャラだった原田。
冠番組である『欅って、書けない?』(現:『そこ曲がったら、櫻坂?』)でも、MCを務める土田晃之およびハライチの澤部佑から、たびたび「小学生」「こないだ七五三やったんだっけ」といじられていた。
一時は学業のため活動休止も 就職にあわせ卒業?
そんな彼女だったが、欅坂46時代には、大学受験を控えた時期に学業に専念するため、アイドル活動を一切休止していた時期もあった。そして大学受験を終え、2019年に欅坂46に復帰し、それからは当時と同じように楽曲制作にも冠番組にも、また外番組やラジオにも精力的に参加している。
2020年にグループ名が欅坂から櫻坂に変わったことにより、これまでの「一期生中心」体制から「二期生中心」体制へと切り替わった櫻坂46。あわせて、これまでには全メンバーが楽曲に参加していたが、それも少人数による歌唱パフォーマンスの「選抜制」へと切り替わった。
その影響も受けてか原田が、“櫻エイト”と呼ばれる全楽曲に参加する少数メンバーや、シングル表題曲の“選抜メンバー”に入ったことは未だない。要約すれば活動休止および改名をきっかけに、若干グループの中心的立ち位置からは遠のいてしまった形となった。
しかし、頭がいいことには定評があり、そのため外番組での受け答えや切り返しもよいと呼び声が高い。また冠番組の学力調査の企画では2回連続で1位になっており、グループ内での『頭脳クイーン』を獲得しているメンバーだ。
フジテレビ内定の報道が事実であれば、アナウンサーとしての活動が開始する再来年春までには確実に櫻坂46を卒業することとなるだろう。最近では、同期である一期生の守屋茜および渡辺梨加のグループ卒業が発表されたばかり。原田の卒業(不確定)はまだ先とはいえ、櫻坂46にとっては、一期生の卒業の連鎖となる。
ステマ疑惑くすぶるフジテレビの再興のカギへ
現在法政大学の3年生である原田は、もともとマスコミ関係志望だったとも報じられている。テレビ朝日からも声がかかったが、フジを選んだとのことだ。
フジテレビをめぐっては、昨年春に発覚した若手女子アナ8人による“女子アナステマ疑惑”がいまだにくすぶり続けており、クリーンな印象で次代を担う若手人気アナの育成が急務となっていると芸能関係者は見ている。
現在育成している若手アナたちにくわえ、原田に内定が出たという報道が事実であれば、再来年春からはすでにファンもついている元アイドルも参戦ということで、さらなる強力布陣となることはまず間違いないだろう。
局としては原田に“即戦力”を期待するのだろうが、女子アナウオッチャーの松本京也氏はこう話しているという。
「原田さんは、ルックス、話題性ともに今のフジにとっては、ぜひとも欲しい存在でしょう。ただ、アイドルからの転身で大成功を収めたアナは決して多くはないので、人気が出るかどうかは入社後の本人次第でしょう」
「アンチ目線の視聴者の印象を変えられるかどうかがブレークの鍵になると思います。フジもそろそろかつての“女子アナブーム”の頃のように、“看板アナ”が続々と誕生するといいですね」
確かに、女性アイドルがアナウンサーになったといえば、特に同性からの目は基本的には厳しい。厳しい関門をくぐり抜けた一般入社のアナウンサーと違い、「コネを使った」というイメージがついて回るのも確かだ。
元アイドルのアナウンサーといえば、古くは、おはガール出身の平井理央(元フジテレビ)や、モーニング娘。出身の紺野あさ美(元テレビ東京)がいる。また近年では、乃木坂46出身の市來玲奈(日本テレビ)や、斎藤ちはる(テレビ朝日)らがいる。
報道が事実であれば、フジテレビにとってはアイドル出身のアナウンサーが誕生するのはかなり久しぶりのことだ。ここ最近では明るい話題に乏しいフジテレビ。現役アイドルの加入が“女子アナ王国”再興のカギとなるだろうか。