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1人の黒人女性として大坂なおみ大会準決勝棄権!ランキングはどうなる?

テニスプレイヤーの大坂なおみが、27日(日本時間28日未明)に出場予定だったツアー大会の準決勝のボイコットを表明した。

これは、アメリカのウィスコンシン州で黒人の男性が警察官に背後から撃たれたことに対する抗議ということで、本人のSNSに意志が表明されている。

今回の大会は、四大大会の1つであり今月末31日に開幕予定の全米オープンの前哨戦として、ニューヨークで開かれているツアー大会。新型コロナウイルス感染拡大の対策で、無観客で開催されている。

今後、大会をボイコットしたことが世界ランキングの順位に関係するかどうかなども気になるところだ。

大坂なおみのツイッターは?

出典:スポニチ

会場はニューヨーク、きたる全米オープンと同じ会場で開催されている、ウエスタン・アンド・サザン・オープンに出場中だった大坂なおみ。

準々決勝で辛くも逆転勝ちし、世界ランク10位以内の選手の中で、唯一4強入りを果たした大坂。

1月の全豪オープンから、半年以上ぶりの公式戦での勝利をおさめ、精神的に成長している姿が確認されていた。

周囲の期待が高まる中での、抗議によるボイコットとなった。本人のコメントは、英語と日本語の両方でツイッターで確認できる。

こんにちは、皆さんの多くが知っているように、私は明日の準決勝の試合をする予定でした。しかし、私はアスリートになる前に(注:アスリートである前に、の誤訳であろう)黒人女性です。黒人女性としては、テニスをしているのを見るよりも、すぐに気をつけなければならない重要な事柄があるように感じます。(後略)

大坂なおみ公式ツイッター

ということで、テニスの試合を観戦してもらうことよりも、人種差別について考えてほしいといった主旨の内容であるようだ。

ツアー大会にも影響か

大坂による抗議を受けてか、あるいはバスケットボール・大リーグでも抗議運動・各種試合の中止が広がっていることを受けてか、テニス界にも動きが。

男子のツアーを管轄するプロテニス協会(ATP)、女子のツアーを統括する女子テニス協会(WTA)、そして米国テニス協会(USTA)が共同で声明を発表した。

「スポーツとしてのテニスは、再び起きた人種差別や社会的な不公平に対して、結束して反対する立場を取っている。この3団体は、27日の大会を一時休止することで、それを表したいと思う。大会は28日から再開される」

と、抗議のために、27日に試合を開催しないと明らかにした。同じ会場で開かれている男子のツアー大会も同様に試合を見合わせるということだ。

しかし翌日からは通常に再開されるため、大坂なおみの棄権負けは確実なものとなってしまったといえる。

自動的に、準決勝の対戦相手の予定だった世界ランク22位のエリーズ・メルテンス(ベルギー)が決勝に進出することとなる。

同大会に出場予定だった錦織圭は、先日コロナウイルスの検査で陽性反応を示したことを理由に出場を辞退している。症状はほとんどなく、自己隔離で対応しているとのことだ。

大坂なおみは日本人なの?

ここで、彼女のニュースが流れるたびに気になっている人もいるであろうことから、彼女の国籍や血筋などを整理する。

大坂なおみは、大阪府大阪市生まれ。父親はハイチ生まれで、アメリカの大学で学んだあと、日本に13年間移住したハイチ系アメリカ人。

母親は北海道出身で、名字の「大坂」は母方から来ているということだ。両親は札幌で出会い、その後大阪に移住したという。

大坂なおみは3歳からテニスを始め、このときはまだ日本に住んでいた。

その後、2001年に家族でアメリカに移住。このため、彼女の英語は完全にアメリカ英語といって差し支えないだろう。

こうした背景のため、彼女はアメリカと日本の二重国籍をもっていた。日本では21歳までにしか二重国籍が認められておらず、2019年に22歳の誕生日を迎えるに当たり、日本国籍を選択して必要な手続きを行った。

本人は日本、アメリカ、ハイチという3つの国にルーツをもつことを誇りにしているようだ。

世界ランキング順位への影響は?

大坂なおみの世界ランキング最高順位は、アジア人で男女ともに初となる1位。2020年現在は、世界ランキング10位となっている。

今回の大会は、全米オープン本戦ではないものの、その直前でもあり、全米オープンの前哨戦として位置づけられている。

テニスの四大大会である、全豪オープンやウインブルドン、そして来たる全米オープンに比べれば獲得ポイントは少ないものの、それでもランキングを決めるポイントに加算される大会だ。

そうはいっても、今回の大会で4強入りした他の選手たちは、大坂より下のランキングの選手たち。

4強入りですでにポイントも獲得できるため、準決勝を棄権したことが大きくランキング順位に影響を与えるということは考えにくいだろう。

とはいえ、優勝で獲得するポイントから比べればはるかに低いポイントとなってしまうことが残念ではある。

今月31日開催の全米オープンでは、おもいきりプレーしている姿が見られるように期待したい。