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安倍首相が体調悪化で辞任会見 吐血の噂も!コロナ・五輪影響は?

安倍晋三総理大臣が首相官邸で記者会見し、辞任する意向を表明した。体調が悪化し、首相の職務を継続するのは困難と判断したという。

第二次安倍内閣の発足から8年弱となった今、新型コロナ対策も真っ最中だが、安倍首相に何が起きたのか。

自民党は速やかに総裁選を実施し、新総裁を選出するとしている。今のところ、代理首相を置く予定はないという。

辞任の理由は体調悪化

首相は会見で、8月上旬に持病の潰瘍性大腸炎の再発が確認されたとした上で、「継続的な処方が必要」と説明した。

首相は潰瘍性大腸炎の持病があり、第1次政権時は2007年7月の参院選で大敗後に体調が悪化し、約1年で退陣した経緯がある。

先日は「日帰り検診」として、大きな病院で約7時間にもわたる検査を受けていたことも一部で報道されていた。

その後は、この検査をきっかけに、政府や議員の間で「安倍首相体調不良説」がまことしやかにささやかれていた。

中には首相が吐血している様子を見たという声もあったといい、持病の深刻さが心配される。辞任の直接的な理由としては、

「病気と治療を抱え、政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない」

「国民の負託に自信をもって応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断し、総理大臣の職を辞することといたします」と述べた。

と病気によるものであることを明確に発言し、また、今後も継続的な投薬処方が必要で油断が許されないと述べた。

また、後任については「私から申し上げることではない」と発言を控えた。

周囲も心配していた首相の疲労

出典:NHKニュース

新型コロナの感染拡大に伴い、首相は今年1月26日から6月20日まで147日間連続で出勤。

その後も土日に出勤するケースがあり、首相周辺は「明らかに疲れている」などとして、疲労の蓄積を危惧していたという。

「政権の骨格」として首相を支え続けた菅義偉官房長官や、麻生太郎副総理兼財務相、自民党の甘利明税制調査会長らも安倍首相に休養を進言したそうだ。

しかし首相は、新型コロナ対応で「陣頭指揮」を執りたいとの思いが強く、断固として応じなかったという。

志半ばで退陣へ

2012年12月の第2次安倍内閣発足から7年8ヶ月。今月24日には、佐藤栄作元首相を抜いて、連続在任期間が歴代最高となった。

第1次政権と合わせた通算在任日数は、19年11月に戦前の桂太郎元首相(2886日)を超えて最長記録を更新している。

小泉首相の退陣後、総理大臣の就任が1年前後と長続きしないことが相次いでいたが、今回の安倍首相は長期間にわたって総理大臣をつとめあげた。

自民党総裁としての任期は2021年9月までで、残り1年というところだった。

意欲を示した憲法改正や、北朝鮮拉致問題の解決に道筋を付けられないままの退陣となる。

「安倍1強」と評された今回の第2次安倍内閣。発足以降、首相は最優先課題として経済政策「アベノミクス」を推進。

自然災害をはじめとした危機管理を看板に政権を安定化させてきた。しかしコロナ対応では「スピード不足」「不十分」と非難された。

この新型コロナウイルス対策の迷走をきっかけにか、内閣支持率は下落傾向に入っていた。

自民党は速やかに総裁選を実施し、新総裁を選出するとしているとのことだ。

「ポスト安倍」候補には自民党の岸田文雄政調会長のほか、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官らの名前が挙がっている。

森友問題や桜を見る会はどうなる

「安倍1強」とされた一方で、長期政権のおごりや緩みが生じているとの指摘もあった。

森友学園問題では、首相夫人が一時名誉校長だった学校法人に、国有地が8億円余り値引きされて売却された。

辞任発表の会見でも、森友学園問題の公文書改ざんについて説明責任を十分果たしたかと問われ、

「国会で長時間にわたって答弁した。十分かどうかは国民が判断することだ」

と述べた。

公費で賄われる首相主催の「桜を見る会」では私物化疑惑が浮上。安倍首相の妻である昭恵夫人の行動も何かと目についた。

内閣の判断で検察幹部の定年延長を可能とする検察庁法改正案は、著名人らがツイッターで相次いで批判し、成立断念に追い込まれた。

これらの疑惑はまだ解決に至っていないように思われるが、安倍首相の退陣をもって、闇に葬られるのではないかと指摘する声もある。

東京五輪への影響も?

安倍首相の辞任が報道されると、来夏に延期された東京オリンピック・パラリンピックの関係者にも衝撃が走った。

新型コロナウイルスにより延期を決めた際、2年延期の声も挙がる中で、総理任期内に開催できる1年延期を決断したのは安倍首相だった。

最も成功にこだわりをみせてきた国のリーダーが退くことは、開催への求心力低下をまねく可能性もある。

JOCの会長で柔道家の山下泰裕氏は、「(辞任が)事実だとすれば、残念」と惜しんだ。五輪への影響について問われると「分からない」とした上で、

「ただ、(五輪は)国家的なプロジェクトなので基本的な方針は変わらないんじゃないかと」

と話しているという。不安な声も集まる中、次期総理大臣には期待も高まることだろう。