ミスチルが小林武史と7年ぶりタッグ新曲「永遠」 不仲は和解した?

日本を代表する人気ロックバンド・Mr.ChildrenがNetflix映画『桜のような僕の恋人』(3月24日配信)の主題歌として書き下ろした新曲「永遠」が配信開始となった。

今年5月にデビュー30周年を迎えるMr.Childrenのメモリアルイヤーの幕開けを飾る「永遠」は、7年ぶりとなるMr.Childrenと小林武史のタッグ曲。Mr.Childrenのプロデューサーといえば小林武史という関係性だったのが、ここまで期間が空いてしまった理由には、不仲があったと噂されている。

また、昨年にはミスチルと小林の不仲が解消されたという噂も。両者の間には一体何があったのだろうか?

ミスチル30周年!全国ツアーにベストアルバム

Mr.Childrenのボーカルである桜井和寿は新曲「永遠」に関し、「今年はMr.Childrenとしてデビュー30周年にあたる年であり、久しぶりに小林武史さんと一緒にこの曲を作れたことは、自分達の音楽を再確認する大切な時間となりました」とコメントしている。

メモリアルイヤーとなる今年は、Mr.Childrenは4月23日の福岡PayPayドーム公演を皮切りに、全国ドーム&スタジアムツアー『Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス』をスタートさせる。

また5月11日には、2枚のベストアルバム『Mr.Children 2011 – 2015』『Mr.Children 2015 – 2021 & NOW』を同時リリースすることが決まっている。

この2枚のベストアルバムについては、すでに特設サイトも用意されている。LIVE音源を収録した「LIVE盤」やドキュメンタリー映像の収録されたDVDも。ベストアルバムなので、ミスチルの大ファンだけでなく、ライトなファンにとっても購入しやすいのでは。

ベストアルバム特設サイト

小林武史と不仲疑惑なぜ?

日本を代表する人気アーティストとして、数々の名曲を世に送ってきたミスチル。そのほとんどの曲が小林武史が関わった曲といっても過言ではないだろう。作詞作曲はボーカル桜井和寿、編曲やプロデュースは小林武史が務めてきた。

そもそも、インディーズ時代の無名だったミスチルを見初めたのも小林武史だ。出会った当時のミスチルについては、小林武史は「雰囲気が暗い、演奏もたいしてうまくなかった」とコメントしているというほどだ。小林本人も、ミスチルの育ての親は自分だという自負はあることだろう。

サザンオールスターズや桑田佳祐、小泉今日子などを立て続けにプロデュースしたのちにミスチルを手がけるようになった小林。また自身も、My Little Loverに参加するなど、大忙しだったことだろう。

数々のアーティストを売れっ子にしてきた小林と、その小林の手腕によって大ヒットしたミスチル。その両者が決別した要因として挙げられているのは、小林がプロデュースした店の存在だったとされている。

というのも、2003年に坂本龍一や桜井らとともに設立した、環境プロジェクトへの非営利融資機関「ap bank」を発足して以降、小林は農業に傾倒するようになり、飲食業や野菜作りを行うための新会社まで設立することに。ところが、飲食事業は赤字を出してしまい、その補填をミスチルメンバーに断りもせず、ミスチルが生み出した収益でまかなっていたというのだ。

すっかりビジネス脳になってしまった小林に対し、桜井らミスチルメンバーたちも説得を試みたようだが、聞く耳もたず。2014年には小林武史率いる事務所を離れる事態にまでなってしまったのだった。当時、週刊誌「週刊女性」が報じた内容では、決別の決定的な原因はそのような背景だったようだ。

和解していた?決別していなかった可能性も?

そのように、背景に何があったのかは本人たちは深く語らないにしても、目に見える変化としては「事務所を離れる」という決断をミスチルがしたのは事実。上記のような金銭的なことが原因だったのか、方向性の違いだったのかはさておき、だ。

ライブでも以前はキーボードとして小林が参加していたのだが、それ以降はしなくなった。しかし、DVDなどではそれまで「プロデューサー」として小林の名前を載せていたのに対し、所属を変えて以降も「SPECIAL THANKS」として小林の名前は載せ続けていたようだ。

不仲説・別離説が流れる一方で、2016年・2017年には立て続けに、小林と桜井の共同プロジェクトである「Bank Band」や「Reborn-Art Session」が久方ぶりの新曲をリリース。わだかまりは徐々になくなっていったのかもしれない。

さらには、2021年の3月にはホラン千秋が自身のインスタグラムを更新し、小林武史と桜井和寿との3ショットを披露。「すごい3ショット!」と大変な話題になったのだった。

憎しみあいながら別離を選らんだのか、ポジティブな理由だったのかは、我々にはわからない。ただ、30周年というこの記念すべき年に、ミスチルの立役者であった小林と再びタッグを組むというのは、喜ばしいことのように思えてならない。