「後の人生は急がない。のんびりやっていく。なんで急がないかっていうとね、病気が脳梗塞(こうそく)だから」「採血と点滴で体は注射の穴だらけ。水飲んだら漏れちゃうよ」「痛み止めの注射の痛いのなんの」と、自らの病すらネタにし、リハビリの様子を笑いにしたりして観客を喜ばせた。
今後も徐々に活動
円楽は、復帰の場となった11日のほか、14日、15日、20日も出演を予定している。先月19日の時点で、所属事務所の公式サイトで高座復帰予定を報告。
「今後は、笑点へのVTR出演、ラジオ出演、紙媒体への出演等から始め、ゆくゆくは遠方への移動や本格的な高座復帰を目指してまいりたいと考えております」と説明し、実際に「笑点」VTR出演とこの日の高座復帰を実現してみせた。
「高座復帰の第一弾は、8月11日から始まります、国立演芸場の8月中席公演です。復帰と申しましても、満を持しての長講一席とはならず、短時間のよもやま話やごく短い落語から、少しずつ慣らして参ります。お客様におかれましては、どうか『リハビリを見てるんじゃねえ』とお怒りになりませんよう、何卒ご容赦を賜りたく存じます」と冗談交じりに伝えていた。
7月には一門のイベントにも参加。「まだ死んでねえよ」「残念でした、生きてるよ」と得意の皮肉まじりの冗談を飛ばす場面もあった。
ここ数年の円楽は、まさに闘病の連続だ。2018年には初期の肺がんを公表し、手術に臨んだ。2019年には脳梗塞が発覚。さらにこの年には、肺がんが再発してしまった。
そしてそのたびに『笑点』では短期間の欠席を繰り返していたが、1月の脳梗塞以降は、半年近く席を空けた状態になっている。今後も本格復帰とはいかないかもしれないが、ファンはやはり彼の復帰を待ち望んでいることだろう。
「定年」のない世界だけに、どこまで出来るのかというのは本人の体調次第というのが大きいところ。無理はしないでほしいが、本人の希望するように、「みっともなくてもやり続ける」という信念を貫き第一線で活躍し続ける姿も見てみたいものだ。